新しい Mac をセットアップするタイミングで、開発環境(Homebrew 中心)と、あわせて Obsidian × Claude のナレッジ作業環境を整えました。 「調べたことを Obsidian に貯めて、Claude から読み書きする」までを一本の流れにするのが今回のゴールです。
備忘も兼ねて手順と設計判断をまとめておきます。
全体像#
- 開発環境は Homebrew 中心で構築
- VSCode は Brew 版に統一(ブラウザからDL版が入っていたので入れ直し)
- Obsidian Vault を作り、Filesystem MCP 経由で Claude から読み書きできる構成に
- フォルダはシンプルな5つだけで運用開始
1. Homebrew インストール#
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
# Apple Silicon 用の PATH 設定
echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"' >> ~/.zprofile
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"- Apple Silicon では
/opt/homebrew/、Intel では/usr/local/に入る - Xcode Command Line Tools(約2〜3GB)が依存で入る。Xcode 本体(40GB+)は不要
2. VSCode を Brew 版に入れ直し#
# 旧バージョン削除
sudo rm -rf /Applications/Visual\ Studio\ Code.app
# Brew 版インストール
brew install --cask visual-studio-code- 設定・拡張機能は
~/Library/Application Support/Code/に残るので引き継がれる - Brew 版は
codeコマンドの PATH が最初から通っている
3. Mac の便利設定#
defaults でまとめて調整しておくと、初期状態のもっさり感が消えます。
# キーリピート最速化
defaults write -g KeyRepeat -int 2
defaults write -g InitialKeyRepeat -int 15
# Dock アニメーション高速化(自動非表示時)
defaults write com.apple.dock autohide -bool true
defaults write com.apple.dock autohide-time-modifier -float 0.2
defaults write com.apple.dock autohide-delay -float 0
# 拡張子を常に表示
defaults write NSGlobalDomain AppleShowAllExtensions -bool true
killall Dock Finder4. Obsidian Vault の構築#
mkdir -p ~/Documents/Obsidian/vault/{inbox,notes,daily,attachments,archive}Obsidian を起動して ~/Documents/Obsidian/vault を「Open folder as vault」で開きます。
初期設定#
- 設定 → ファイルとリンク
- 添付ファイルのデフォルト保存場所: 指定したフォルダ →
attachments - 新しいリンクの形式: 絶対パス
- 添付ファイルのデフォルト保存場所: 指定したフォルダ →
- 設定 → エディタ
- スペルチェック: OFF
フォルダ構成(採用版)#
~/Documents/Obsidian/vault/
├── inbox/ # 単発の調査・学び(デフォルトはここ)
├── notes/ # 整理済みの残すナレッジ
├── daily/ # 日次メモ
├── attachments/ # 画像・添付ファイル
└── archive/ # 使わなくなったものフォルダで細かく分類しないのがポイントです。PARA や Johnny Decimal のような精緻な分類は、個人運用だと破綻しがち。
- 「状態」をフォルダで、「内容」はタグとリンクで表現する
- 8割は inbox に置きっぱなしで OK。整理は必要になってから
- 熟練者の到達点はだいたい「シンプルなフォルダ + 検索とリンク」に落ち着く
5. Claude × Obsidian の連携#
Vault はただの Markdown フォルダなので、Claude から参照する手段はいくつかあります。
| 方法 | 使い勝手 |
|---|---|
| ドラッグ&ドロップ | 単発質問向け。書き込み不可 |
| Filesystem MCP | フォルダ全体を読み書き可。永続化できる |
| Claude Code (CLI) | コーディング作業向け。bash 実行可能 |
| mcp-obsidian (REST) | Obsidian 機能と連動。セットアップが複雑 |
結論:知識作業は Filesystem MCP が一番シンプル#
Vault は Markdown フォルダなので、Filesystem MCP でパスを指定するだけで読み書きできます。uv や凝った JSON 設定は不要。Claude Desktop の 設定 → Connectors から接続するだけです。
Claude Code との使い分け#
| 用途 | 推奨 |
|---|---|
| コードを書いて動かす(npm test, git commit) | Claude Code |
| 知識を読み書き、ブログ下書き | Claude Desktop + Filesystem MCP |
| 図・チャート出力 | Claude Desktop |
実行環境(コード/ナレッジ)× 作業の種類の2軸で考えると整理しやすいです。
6. 「ルール」をどこに書くか#
Claude に守ってほしい指示は、粒度によって置き場所を変えると邪魔になりません。
| 種類 | 例 | 置き場所 |
|---|---|---|
| 全会話で守ること | 「日本語で」 | User Preferences |
| プロジェクト用 | 「Vault に書くときのフォーマット」 | Projects |
| 特定タスクの手順 | 「週次レビュー生成」 | Skills |
「サクッと出力したい」用途では User Preferences が最適。「保存指示があったときだけ発動するルール」として書いておくと、雑談時には発動せず邪魔になりません。
設定した User Preferences(例)#
## Obsidian Vault について
- 私の Vault は ~/Documents/Obsidian/vault にあります
- 「保存して」「Obsidian に残して」と言ったら、Filesystem MCP で書き込んでください
- フォルダ構成:
- inbox/ : 単発の調査・学び(デフォルトはここ)
- notes/ : 整理済みの残すナレッジ
- daily/ : 日次メモ
- attachments/: 画像・添付ファイル
- archive/ : 使わなくなったもの
- ファイル名は英語 kebab-case で、inbox/ 配下は先頭に yyyy-mm-dd をつけて
- frontmatter(title, created, tags)を必ず付けて
- 保存前にパスとファイル名を提示して確認してください運用フロー#
最終的に、こういう流れに落ち着きました。
1. Claude で調査
↓
2. 「inbox に保存して」と指示
↓
3. inbox/{YYYY-MM-DD}-{topic}.md として保存される
↓
4. 数日後に見直して、有用なものだけ notes/ に整形して移動
↓
5. 不要になったら archive/ へ「調べる → 貯める → 育てる」が一本の線でつながり、調べっぱなしで消えていく知識が減りました。ちなみにこの記事自体も、inbox に貯めたメモを元に書いています。